体の健康管理のため、日頃からバランスの良い食生活や運動不足の解消など摂生に努めている方も多いかと思いますが、予防歯科はこれと全く同じことです。
「痛くなったら治療する」という考え方とは異なり、「お口の健康を維持する」という新しい歯科スタイルです。
当院では、むし歯の治療、さらにブラッシング指導等の予防に力を入れています。
また、お子さんの正しい歯列の育成を目指して咬合の誘導管理を行います。
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定期的に検診を行うことでむし歯や歯周病を事前に予防でき、大切な歯をいつまでも健康に維持することができます。
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痛みや症状がひどくなってから治療する場合、大がかりな処置が必要になります。
そのため治療費用がかさみ、治療期間も長くなってしまいます。
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予防処置を受けると汚れが落ちて、口の中がスッキリします。
爽快感を味わう目的で、サロン感覚で予防歯科に通う方も増えてきています。
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これまでの歯科は「進行した病気をどう治そうか」という取り組みでした。その結果、「削っても治したものが再発してしまう」ということは避けて通れませんでした。
そこに「むし歯や歯周病は、ある特定の細菌によっておこる」という研究成果等により、今歯科医療が従来の「修復」から、病気の原因そのものを取り除こうという「予防」に大きく振れようとしています。
つまり「削る」という行為が間違っていたのではなく、その前後にあるべき「ケア」が軽視されていたのだと思います。
例えば、「むし歯」は脱灰と再石灰化のバランスが崩れたときに歯に穴が開いてしまう病気です。この脱灰と再石灰化をコントロールしてあげることが予防の第一歩です。これまでの歯科は「進行した病気をどう治そうか」という取り組みでした。その結果、「削っても治したものが再発してしまう」ということは避けて通れませんでした。
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今なぜ予防?~どうして歯を守らなければならないのでしょう?~
ショッキングな話ですが、日本人は平均すると米国人よりも寿命を迎えるまでに10年間寝たきりの期間が長いという報告があります。
この差は残っている歯の本数の差と考えられます。
米国では8012(80歳で12本の歯が残っている)ですが、日本では8006(80歳で6本しか残っていません)でしかありません。
奥歯が無くなれば食事が制限されます。
前歯が無くなれば正しくしゃべれない、顔つきが変わってしまうなど社会的に制限を受けるでしょう。
歯を喪失したことで物が噛めなくなると、とくに唾液の分泌量が減少します。
唾液は消化、口腔内の自浄、味覚の発達、またむし歯の予防等に重要な働きをしています。
唾液を多く出すためにも自分の歯でよく噛むことが大切になります。
食べる事は生きる楽しみQOLを向上させます。
口腔ケア、予防によって歯や口の働きを保ちよく噛むことで栄養をとると共に健康になり、生きる喜びを感じる。
噛んでおいしく食べられることがQOLの向上につながります。
※QOL:Quality of Life(クオリティ・オブ・ライフ)の頭文字。生活面での健康に関する満足度。生きる楽しみや生きている喜びを重視する考え方。
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歯は削って詰めても治らない?(これからの歯科治療の考え方)
今までの日本のむし歯予防は、砂糖ゼロ、食べたら歯みがき、早く見つけて早く治療を3本柱にしてきました。
このように従来の歯科治療は、その原因療法よりも対象療法(例えば削って詰めること)が中心となる傾向がありました。
その結果、一度治したはずの歯が再びむし歯になったり、思いのほかもちが悪かったなど経験された事もあったかと思います。
痛みが取れて、それを金属等で修復すると治った安心しがちですが、実はそれからが非常に大切です。
「何が原因で、その歯がむし歯になったのか」をもう一度よく考えてみましょう。
そのために、今までの「悪くなった治療する、悪くなったら治せばいい」を変えてみませんか?
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歯や歯ぐきのトラブルを予防するためには毎日のブラッシングをはじめとするセルフケア(フロッシング・うがい・キシリトール)に加えて、プロによる継続的なケアが欠かせません。
「プロケア」を受けることにより、むし歯や歯周病になりにくい環境を作ります。
そのプロフェッショナルケアの主流となるのが歯科医院で行う口腔清掃「PMTC」です。
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■歯や唾液の抵抗力をつける
予防法 : |
フッ化物の使用。
キシリトールの使用。
よく噛んで食べる。 |
■むし歯の原因菌からも守る
予防法 : |
プラークコントロール(適切な歯みがき)。
フッ化物、キシリトールの使用。
デンタルリンスの使用。 |
■規則正しい食生活
予防法 : |
規則正しい生活習慣。
間食の回数、時間に注意。 |
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歯の健康を守るために
予防法: |
定期健診(メンテナンス)。
ブラッシング指導。
歯垢・歯石のチェック、除去。
PMTC。 |
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進んでしまった病気の治療は辛い場合もありますが、予防や初期の治療は、まったく痛み無く行うことが出来ます。
予防プログラムの要であるPMTCを受けていただくことで、”予防や専門的ケアは、こんなにいいものですよ”ということを理解していただくと同時に、歯科医院を「恐いところ」ではなく「気持ちのいいところ」に変えていただけると思います。
PMTCでこの”気持ち良さ”を体験し歯科治療のステキな習慣にして下さい。
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歯科医院で専門的に行う、お口のケアプログラムのことです。
毎日すみずみまで磨いているつもりでも、歯ブラシの届きにくいところには汚れが残ってしまいます。
その部分を徹底的にお掃除するのがPMTCです。
むし歯や歯周病の予防と管理・口腔ケアの要です。
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むし歯や歯周病はプラークによっておこる疾患ですが、近年、歯の表面にくっ付いた成熟したプラークは細菌バイオフィルムであることがわかってきました。イメージとしては「排水口のヌメリ」「お風呂の水アカ」と考えていただけるといいと思います。
歯石の除去とクリーニングとは違い、最大の効果はバイオフィルム(細菌のすみか)の破壊、除去をします。清掃しにくい歯ぐきの境目や奥歯の裏側などのプラークを除去します。クリーニング後、研磨ペーストで歯の表面を磨き上げ、仕上げにフッ素をコーティングします。PMTCは口腔健康維持のためにプラークが付着しにくい環境を作ることを目的とした処置なのです。
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1.むし歯・歯周病の予防。
2.歯周疾患の改善:歯ぐきの腫れがおさまり、歯ぐきが引き締まります。
3.きれいな歯を保つ:歯の表面がつるつるし、汚れが付きにくくなる。
4.着色を除去:タバコなどの沈着した色素も除去できます。
5.歯質の強化:研磨剤のフッ化物入りペーストによる再石灰化の促進。
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痛みはありますか?
歯のクリーニング用の柔らかいゴムや特殊なブラシを使って処置ですから痛み、不快感はまったくありません。むしろ”気持良さ” を感じていただけると思います。
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1回ですみますか?
個人差がありますので、1回ですむ場合と2~3回かかる場合があります。
1回の処置時間は20分前後かかります。
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白い歯になりますか?
歯の表面の汚れを取り除き、ヤニや茶シブも落とし滑沢のある本来の歯面に回復させることができますが、ホワイトニングとは違い自分の本来の白さ以上になる事はありません。
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むし歯は歯周病の治療になりますか?
PMTCは予防処置であり治療ではありません。
毎日のブラッシングと定期的なPMTCにより、むし歯や歯周病の予防になります。
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定期的に行うのでしょうか?
毎日のブラッシングと定期的なPMTCで、より健康な歯が持続できます。
PMTCの間隔は歯や歯ぐきの状態、歯の汚れ具合などによって違いますが、通常の3~4ヶ月に1度の割合で行うとより効果的です。
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PMTCを受ければ歯みがきをしなくていいの?
NO!毎日の歯みがきは絶対必要です。
歯の健康はPMTCとセルフケアの両立で維持することができます。
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